【就労制限はある?更新への影響は?】配偶者ビザの外国人が仕事を探す時に注意すること
「そろそろ日本に慣れてきたから、仕事でもしたいな」
「だけど、配偶者ビザの外国人は仕事をしても良かったっけ?」
「もし就労制限があったら、知らずに仕事をしていた場合、どうなるの…」
こんにちは、愛知県豊田市でビザ申請サポートをしている、行政書士の渡邊晴美です。
配偶者ビザを取得した外国人の方が仕事をしたいと思った時、心配になるのはビザのことではないでしょうか。
せっかく働くのだから、不安なまま働くより、安心して仕事が出来る方が良いですよね。
この記事では、仕事を始めたいと思った配偶者ビザの外国人の方が、安心して日本で働き始めるための情報をまとめました。
< この記事で分かること >
・配偶者ビザの外国人が出来る仕事
・避けた方が良い職種や働き方
・ビザへの良い影響
・ビザへの悪い影響とそれを避ける方法
・面接で良い印象を与える秘訣
就労制限は無し!配偶者ビザの外国人は仕事をしてOK
単刀直入にいって、配偶者ビザには就労制限はありません。
ビザの種類によっては、就くことの出来る職種や勤務体系に制約があります。
例えば、就労タイプのビザは、働くことの出来る職業を限定して許可するタイプのビザです。
また留学ビザでは、資格外活動許可を得ればアルバイトで働くことは許されますが、就業時間が制限されるなど、本来の目的である学業を疎かにするような働き方はできません。
しかし、配偶者ビザの外国人は、どんな職種の仕事でも就けますし、フルタイムもパートタイムも選ぶことが出来ます。
もちろん働かないという選択もありますし、学校へ通ったり、起業したりすることも可能なのです。
就労制限が無くても避けた方が良い仕事がある
ただし、就労制限が無いとはいえ、「偽装結婚が疑われるような職種や働き方」は避けた方が良いでしょう。
職種で言えば、避けるべきなのは例えばホストやホステスなどの水商売が挙げられます。
水商売の職業は、円満な婚姻関係にある人物が通常就く職業ではないと、入管では捉えているからです。
そのため、配偶者ビザの外国人が水商売をしていると、就労目的で結婚したと受け取られかねません。
また働き方で避けた方が良いのが、単身赴任です。
単身赴任をするということは日本人配偶者と別居するということになります。
結婚して配偶者として日本に滞在する資格を得たのに別居をしていると、日本への入国目的のビザと捉えられてしまいます。
どちらの場合も偽装結婚が疑われ、配偶者ビザの取消や更新不許可の事由に該当しますので、注意が必要です。
このように、就労制限が無いとはいえ、夫婦であることを疑われるような働き方をすることは実質的には認められていない、ということになります。
配偶者ビザ更新への「良い影響・悪い影響」
働くことは、配偶者ビザの更新の際に、良い影響も悪い影響も与える可能性があります。
更新へ良い影響がある場合
まず良い影響については、世帯の収入が安定することで、ビザ更新の際のプラスの材料になることが挙げられます。
配偶者ビザの更新では「婚姻の安定継続性」を重視して審査を行います。
つまり、「夫婦仲が良く、これからも仲良く暮らしていけそうかどうか」が重要だということです。
そして仲良く暮らすためには生活費は欠かせません。
そのため、外国人配偶者が働き始めて世帯の収入が増えれば、それだけ安定して円満に夫婦が生活していけると考えられるのです。
これは配偶者ビザの外国人にとって、大きなメリットとなります。
更新へ悪い影響がある場合
偽装結婚を疑われる職種や働き方を選んだ場合
先にも述べたとおり、配偶者ビザには就労制限が無いとはいえ、夫婦関係を疑われるような職種や働き方をしてはいけません。
もし偽装結婚を疑われれば、更新の不許可や、良くても在留期間が1年しか付与されないことになります。
職種や働き方は、充分気を付けて選んだ方が良いでしょう。
納税や年金・健康保険の加入を怠った場合
また税金の支払いや年金・健康保険などの社会保険についても注意が必要です。
納税義務があるのに未納・滞納したり、社会保険未加入だったりする場合、配偶者ビザの更新や永住ビザへの変更にマイナスの影響があるからです。
ところが税金や社会保険の仕組み、扶養に入る基準は複雑です。
問題が起こらないようにするためには、まずは配偶者と、税金や社会保険の加入の件も踏まえて、月にどれくらいの時間働き、幾らくらいの収入を目指すのかも相談しておくと良いでしょう。
そして雇用主と雇用契約を結ぶ際に、勤務時間や給与額、社会保険加入できるかどうかを必ず確認するようにしてください。
もし企業が義務を怠っていて、自分がそれに気づかなかったとしても、ビザ更新や永住ビザ取得に悪い影響を与えることは変わりません。
勤務開始後は給与明細書の控除項目も必ず確認するようにしましょう。
自営業者や経営者は自分で納税・社会保険の加入をしましょう
自営業者や経営者になると自由な働き方が可能になりますが、納税や社会保険加入の手続きを自分で行わなければなりません。
必ず怠らないようにしてください。
まとめ:配偶者ビザの外国人が仕事を選ぶときの注意事項
配偶者ビザの外国人に就労制限はありませんが、仕事を選ぶときは注意が必要です。
ビザ更新や永住ビザへの変更に悪影響を及ぼさないよう、偽装結婚を疑われるような職種や働き方は避けるようにしてください。
また、働き始めたら税金や社会保険も注意が必要です。
配偶者や雇用者ともしっかりと確認をとり、問題が無いようにしましょう。
注意事項ばかり述べましたが、働くことに世帯収入が安定しビザ更新へ良い影響があるというメリットがあります。
また日本へ溶け込む良い機会にもなります。
ぜひ挑戦してみてください!
おまけ:面接で印象を良くする在留外国人ならではの秘訣
面接で印象を良くして採用をゲットするために、必ずしたほうが良いことがあります。
それは、在留カードを面接に必ず持参することです。
そんな単純なことが?とお思いになるかもしれません。
しかし、外国人を雇用することに慣れていない雇用主の場合、あなたと同様、法律的に問題が無いか不安に感じています。
不法就労だったら?
本当に日本人と結婚している人なのか?
そのような不安は、在留カードを確認すればすぐに解消することができます。
雇用側の不安を取り除くだけでも、採用へ一歩近づくこと間違いありません。
在留カードはそもそも常時携帯しなければならないものですが、面接では必ず持っていきましょう。
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